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大阪地方裁判所 平成2年(わ)4540号 決定

本籍

大阪府阪南市尾﨑町九三六番地

住居

大阪府阪南市下出六三六番地

会社役員

玉井寿剛

昭和一〇年四月一一日生

主文

本件公訴を棄却する。

理由

被告人株式会社東京ジーシー社(以下「被告会社」という。)は、大阪府阪南市新町一八一番地に本店を置き、ゴルフ会員権売買業等を営んでいるもの、被告人玉井寿剛は、被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括しているものであるが、被告人玉井寿剛は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て

第一  昭和六一年六月一日から同六二年五月三一日までの事業年度において、その所得金額が一二五、二二八、八二九円で、これに対する法人税額が五一、三〇一、二〇〇円であるにもかかわらず、架空の仕入れを計上するなどの行為により、その所得の一部を秘匿した上、同六二年七月二四日、大阪府泉佐野市下瓦屋三丁目一番一九号所在の所轄泉佐野税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が五七、五三七、一〇六円で、これに対する法人全額が二二、八八〇、五〇〇円である旨の内容虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、法人税二八、四二〇、七〇〇円を免れ

第二  昭和六二年六月一日から同六三年五月三一日までの事業年度において、その所得金額が七〇、三五三、〇一八円で、これに対する法人税額が二八、二〇四、五〇〇円であるにもかかわらず、売上の一部を除外するなどの行為により、その所得の一部を秘匿した上、同六三年七月二七日、前記泉佐野税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が五八、六四七、一一〇円で、これに対する法人税額が二三、二九〇、九〇〇円である旨の内容虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、法人税四、九一三、六〇〇円を免れ

第三  昭和六三年六月一日から平成元年五月三一日までの事業年度において、その所得金額が二五三、九六八、七三八円で、これに対する法人税額が一〇五、三一七、二〇〇円であるにもかかわらず、期末棚卸の一部を除外するなどの行為により、その所得の一部を秘匿した上、平成元年七月二六日、前記泉佐野税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が一五九、一七九、七六八円で、これに対する法人税額が六五、五〇八、二〇〇円である旨の内容虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、法人税三九、八〇九、〇〇〇円を免れ

たものである。

被告人に関する死亡診断書と除籍謄本によると、被告人は平成三年一〇月二九日大阪府岸和田市で死亡したと認められる。

そこで、刑訴法三三九条一項四号により、主文のとおり決定する。

(裁判官 三好幹夫)

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